事業期間
2013年4月~2014年3月(1年間)
活動方針
日本建築学会北海道支部では、2011年12月中旬から2012年2月に掛けての豪雪が、今後予想される地域における高齢化や過 疎化を含む社会変化やそれに伴う建物の構造や形式、防災対策などを考える上で有効なデータを 与えてくれる事から、被害状況を記録にとどめることは非常に重要であることを確認した。
このような大雪による建物被害をできるだけ防止することは防災の観点からも重要であり、その ためには、使用されない建物が大雪によって危険性があるのか無いのかを判断できれば、事前の 対策が可能と考えられる。危険性の有無に対する判断基準や評価基準を策定するために活動を行う。
活動報告
主査:草苅 敏夫(釧路工業高等専門学校)
委員数:7名、委員会開催数:4回
2011年12月中旬から2012年2月に掛けての大雪により発生した建物被害に関して、被害状況の把握に務め、 被害パターンの整理と原因について検討を行った。被害原因に関しては、構造的な面、気象環境面、使用環境面、 積雪荷重等から検討を加え、危険度判定項目の整理に結びつけた。危険度判定方法の策定においては、 後志地域が行っている廃屋・空き家対策モデル条例を参考に、他の耐震診断基準類や指針類との整合性を取り、 切迫的危険度と経時的危険度の両面に関して検討し、危険度の判定項目や判定方法、判定の流れについて整理した。 同時に、webカメラを活用した積雪による建物倒壊警報システム構築の考案や常微動計測による危険度判定などに関しても検討しており、 今後の研究へと繋げている。
また、本委員会の活動に関しては、道内市町村や振興局の建築関係職員を対象にした講演会において報告を行っており、 今後増加が予想される空き家や空き建物に関する対策を考える上での一助となることを期待している。
構成メンバー
主査 草苅 敏夫(釧路工業高等専門学校)
委員