旧師団施設調査研究委員会

研究概要
戦後半世紀を過ぎ、旧日本軍の施設について徐々に研究が開始され、学会大会でもその成果が発表されてきている。古文書資料が公開されつつある現状がこのことを助長していると言える。しかし、北海道に設営された旧陸軍第7師団に関する建築的考察は皆無に等しく、函館要塞等にみられるのみである。本研究はこの状況を踏まえ、明治30年代以降、道内の建築に技術的・意匠的に大きな影響を与えた同師団各施設を明らかにすることを目的とする。

委員構成
本委員会の構成員は、次のとおりである。

主 査 :川島 洋一(北海道東海大学芸術工学部建築学科)
委 員 :小野寺一彦(設計工房アーバンハウス)
委 員 :小幡 圭二(札幌工業高等学校設備工学科)
委 員 :金子ゆかり(㈲金子設計事務所)
委 員 :後藤 俊之(エスジーエヌ建築設計室)
委 員 :小林 孝二(北海道開拓記念館)
委 員 :高見 友子(建築士会会員)
委 員 :鈴木 邦輝(名寄市北国博物館)
委 員 :西澤 岳夫(釧路工業高等専門学校建築学科)
協力者:行場 義修(帯広工業高等学校建築科)
小池かおる(建築士会会員)

活動概要
旧師団施設は全道各地に置かれていて広範囲の調査が必要なため、本年度は帯広・釧路・美幌及び道南地域を中心に調査を行う。平成13年6月16日~18日にかけては、自衛隊帯広駐屯地内に現存する施設(木造平家)2棟に関して調査、実測を行った。今後は同敷地内にある資料館を中心に史資料の収集を行い、あわせて実測により得られたデータをもとに図面記録を作成し考察をすすめる。釧路・美幌・道南地域についても随時調査活動に入り、平成14年3月にこれらを取りまとめる予定である。なお、調査活動は下記事項を中心に展開する。

1)現存施設調査(実測により図面記録を作成)
2)過去の施設確認(解体された施設の確認と主要な建物の概要記録を作成)
委員会開催数は年3回を予定しており、このうち第1回は平成13年6月16日に帯広で実施した。

第1回委員会;
日 時:平成13年6月16日 18:30~19:30
場 所:ホテル宮崎(帯広市・実測調査宿泊所)
出席者:小幡、小野寺、川島、高見、西澤、行場、小池
<議題>
[1]当委員会発足経過報告と委員構成(川島)
[2]2001年度の活動計画について(川島)
[3]委員会会計について
[4]自衛隊帯広駐屯地内施設2棟(木造平家)の実測調査実施について(川島)
第2回委員会;
開催予定日:平成13年10月下旬
開催予定地:名寄または札幌
第3回委員会;
開催予定日:平成14年2月
開催予定地:旭川

AIJ Hokkaido Branch