建築災害調査方法研究委員会

設置期間
2006年4月~2008年3月

研究課題
地震等による建築災害調査方法の研究

委員会の目的
地震や台風などによる建物や人的被害の調査は、事象が発生してから直ちに行う初動調査(第1次調査)や、被害が落ち着いた数ヵ月後に行う詳細調査(第2次調査)などに分類される。特に、初動調査は迅速性が要求されるが、日本建築学会北海道支部では初動調査を行う体制を有していることから、これまで北海道で発生した大きな地震の際に中心的な役割を果たしてきた。災害調査においては、広域にわたる被災地に入って少ない人員で効率的に調査を行う必要があるため、その調査手法の良否が問われる。そのため、構造専門委員会では1989年に地震被害調査法研究委員会を発足して、1次調査を対象に限定して被害調査方法を詳細に検討して、「地震被害調査法研究委員会報告書」としてまとめた。その委員会から既に15年余を経過して、その間兵庫県南部地震など国の方策を変更させるような巨大地震も発生し、また、全国にK-netのような強震観測網が設置されるなど建物に対する認識や地震観測体制が大幅に変化している。さらに、電子情報工学の発達により、伝達手段のモバイル化、およびユビキタス指向により、利用できる有用なシステムデバイスも増えている状況にある。
そこで、最近行われた建築関連の災害調査の考察や関係分野の情報収集などによって、既往の地震調査方法を見直し、より効率が高く精度の良い災害調査を行うための手法を確立するための研究を行う。この委員会では、2004年9月に北海道で台風18号による災害が生じたことを鑑み、災害の原因を地震に限定せず、台風や大雪などの自然災害時一般に適用できる災害調査方法の確立を目的とする。

委員会組織
主査  後藤 康明 (北海道大学大学院工学研究科)
幹事  高井 伸雄 (北海道大学大学院工学研究科)
委員  南 慎一 (北海道立北方建築総合研究所)
委員  土屋 勉 (室蘭工業大学)
委員  麻里 哲広 (北海道大学大学院工学研究科)
委員  北野 敦則 (北海道大学大学院工学研究科)
委員  植松 武是 (北海道立北方建築総合研究所)
委員  戸松 誠 (北海道立北方建築総合研究所)
委員  竹内 慎一 (北海道立北方建築総合研究所)

活動記録
2006.6.16 活動内容についてメールで協議を行った
2006.6.27 構造専門委員会に活動計画概要を提出した
2006.6.29 支部学術委員会に活動計画概要を提出した
2006年7月10日 作成(主査:後藤康明)

AIJ Hokkaido Branch